2010-03-17 [Wed]
ここで取り上げるべきか悩みましたが…
「東京都青少年健全育成条例」の改正問題の件です。
(詳しくは以下のまとめサイトをご覧ください)
http://mitb.bufsiz.jp/
http://hijituzai.ehoh.net/
先週後半からネット界隈で話題になり、
15日には都庁で条例に反対する漫画家さんたちが会見されました。
『地球へ…』の原作者、竹宮惠子先生も参加されています。
この改正案で今回騒ぎになっているのは、
児童ポルノ撲滅運動の一環として「非実在青少年」の性的表現も
規制対象にするとしたところです。
非実在青少年…つまり小説や漫画、アニメ、ゲーム等に出てくる
架空のキャラクター。
(もちろん同人も含まれます)
はてなキーワードによると、正確には以下の定義らしい。
「年齢又は服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起させる
事項の表示、又は音声による描写から十八歳未満として表現されていると
認識されるもの」
つまり年齢設定が18歳未満なら間違いなくアウト。
更に実年齢が成人に達しててもキャラデザが18歳未満に見られると
規制対象になる恐れがある。
(ロリキャラを「いや、彼女は20歳以上ですから!」と
言い張って見逃してくれるほど役所は甘くない)
「音声による描写」って文言も凄いですね。
ロリ声の声優さん使ったら成人設定でもアウトなのか?
個人的にはかなり問題の多い条例だと思います。
児童ポルノ撲滅に反対するわけではありませんが
そこに「非実在青少年」という定義を持ち出して、
表現活動に規制をかけようとするのが不気味に感じられます。
自分の部屋の本棚にある漫画を見てると、上記の定義からすると
間違いなく規制対象になるものばかり。
会見で竹宮先生もおっしゃってましたが『風と木の詩』なんて
真っ先に問題書籍に指定されそうです。
セルジュもジルも思いっきり18歳未満…。
テラだって、ソルジャー・ブルーは実際は300歳なんだけど
若作りしてるから(失礼)「18歳未満に見える」と
言われたら、彼がアレコレやってる同人誌はアウトです。
「名作は大丈夫。対象外ですよ」と言われるかもしれない。
でも、その作品が名作か名作じゃないかって何で判断するの?
発行部数??人気??
そして名作じゃないものはすべて規制、それでいいのか?
怖いのは、規制対象かそうでないかを判断するのが
個人の感覚、嗜好に左右されてしまうことです。
まとめサイトに都庁に問い合わせた方のレポートが出てましたが
正直、笑ってしまいました。
映画の「ラ・マン」は大丈夫だそうですが、
あれは思いっきり18歳以下の少女が成人男性と愛人関係になる話。
ラブシーンの場面もかなり多いし、映倫で修正がかなり入ったほど
刺激的なカットもある。
個人的に「ラ・マン」は好きな映画ですが、
これだって見る人によっては十分規制対象になり得ると思う。
未成年者と成人の恋愛(絡みあり)については、
「真摯な恋愛なら検討対象」とか??
だんだん笑えてきた……
出版業界にいた知人に聞いたことがあるのですが、
彼はグラビア関係をやっていたので、
内容的に問題だということで都庁に呼び出されることが多かった。
そして、その際の判断基準が担当者によって非常にバラバラで
困ったそうです。
同じ写真であっても人によってセーフとアウトが別れてしまう。
そうなると作り手側としては、危ないものは作らない方に
流れていってしまいます。
それってどう思います?
思想信条の問題なので「この意見が正しい。協力して下さい!」
とは申しません。
ただ自分は現在同人活動を行っているし、漫画もアニメも大好きなので
そこに影響がありそうなこの条例は非常に気になっています。
興味を持たれた方は、よければまとめサイトをご覧下さい。
(反対を表明されている漫画家さんの顔ぶれが凄いです!)
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HN:
喜多村かなん
性別:
女性
自己紹介:
肩コリの激しい字書きのオタク。